昨日の読書

昨日の当直中はほとんど待機時間だったので読書がはかどった.読みかけの本も含め,4冊読了.
(アフェリアイトは設定していません)
1.ガンダムUC(4)パラオ攻略戦:福井晴敏

ネオジオンに収奪されたユニコーンガンダムを奪い返すべく,ネオジオンの拠点,小惑星パラオへ進行するネオアーガマネオジオンとの戦いを描いた第4巻.
全巻ではシナンジュの活躍が目覚ましかったが,今回の見どころはやっぱりユニコーンvsクシャトリヤか?それともデルタプラスあたりがツボかな?
ジオン軍の拠点で,ジオン軍側の民間人と触れ合うっていうシーンはガンダム歴代のお約束なのか!?
2.ハーモニー:伊藤計画
ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)

ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)

虐殺器官」で描かれた世界の後日談?舞台は21世紀末.「大災禍」と呼ばれる核戦争を経た人類がたどり着いたのは,体内のナノマシンがあらゆる病気を駆逐するシステムを軸にした超健康社会であった.すべての身体の情報はナノマシンからのフィードバックによってネットワークに蓄積され,「個人の意識」以外は全くプライベートがない,他人への思いやりにあふれた世界.そのユートピア的世界に違和感を覚えた少女たちの物語.
著者の伊藤計画はこの本の執筆中には癌と闘病中であったという(上梓後に永眠).真摯に死と向き合った著者だから書きえた内容だろうか?
設定は非常によいのだが,オチがイマイチ.どっかで観たような・・・.SFなだけにもう少しひねってほしかったのが正直なところ.
3.神様のカルテ:夏川草介
神様のカルテ

神様のカルテ

本屋大賞の2位とかいうことで気にはなっていたが,帯のアオリ文章がイマイチで購入していなかったが,親父が持っていたので借りてみた.
よい意味で期待を裏切られた.アオリからはドクターコトウ的な内容を想像していたのだが(ま,実際それっぽいところもあるのだが),現役臨床医が書いているだけあって,現代の医療の問題点,限界,医師の本音もずばりと書いてあるにも関わらず,愚痴っぽくならずにそんな環境の中で働く医者の喜びが率直に表現されている.医師としての初心に立ち返らせてくれるような一冊.ちょっと青臭いし,こんなドクター・病院ばっかりだと思われたら大迷惑だが.
4.日本人へ リーダー篇:塩野七生
日本人へ リーダー篇 (文春新書)

日本人へ リーダー篇 (文春新書)

文芸春秋の連載をまとめたもののようだが,さすがに時事ネタが古すぎるのと,エッセイにしては毎回のまとまりがイマイチ.何が言いたいのか論点が不明瞭なこともしばしば.「リーダー篇」と銘打っているからには「リーダー論」みたいなものを期待したのだが,そんな感じの内容でもない.「ローマ人の物語」自体が壮大な「リーダー論」的なイメージだったりするので,こんな小冊子にまとめられるはずもないか.