スポーツ栄養学

基礎から学ぶ!スポーツ栄養学を読了。

栄養についての知識をブラッシュアップするために、アマゾンでも楽天ブックスでもわりと評判が良かったのでこの本を選んだのだけど、結論から言うと大正解。レシピとか一切載っていないという、素人向けにしてはかなり珍しい内容で、基礎的な代謝経路などの説明から始まって、どういう食事をどういうタイミングをとるべきかということまで、理論的に説明がきちんと説明されている印象。紙幅には限界があるから教科書というほどの詳しさはないが、競技者が知識を得るには必要十分。
自分の中でいくつか納得できていなかったポイントへの解答を得られたので列挙してみる。

    • ダイエットについて:エンデューランス競技を長期間続けていると、少ないエネルギー消費で効率良く動ける身体になってくる(省エネ体質)。その状態で、極度に摂取エネルギーを減らすと身体が飢餓状態に陥ってしまう(超省エネ体質)。この状態になると、ちょっとした過剰エネルギーがすぐに脂肪として貯蔵されるようになってしまう。減量はごくごくゆっくり減らしていくのがベスト。
    • 脂質制限について:エンデューランス系の競技者において、脂質摂取は悪者扱いされているが、なにがなんでも脂質を摂らないというのは間違い。細胞膜の形成やステロイドホルモンの合成などに脂質は必要。むしろ、消費カロリーが多い日はエネルギーを補充するために脂質を含んだ食事を摂ることも考えなければならない。ただし、運動で消費した筋グリコーゲンを回復させられるのは糖質だけなので、食事で優先すべきは糖質>脂質である。一日の摂取カロリー量が過剰にならないように調整する上で、脂質を摂りすぎると糖質を摂る量が減ってしまう。これが問題。
    • 貧血について:アスリートには貧血気味の選手が多いらしい(事実自分もやや貧血気味)。原因は汗からの流出や、トレーニング中に血中や筋肉中で喪失したりしている、意識して鉄分を摂取せねばならない。

これで安心して揚物食べられるね!