「パシフィック・リム」
今夏オジさんヲタの方々の熱い視線を集めている話題のSF映画「パシフィック・リム」を見てきた。
基本的に3Dは好みじゃないので、2Dの字幕版で見てきた。3D/2D、そして字幕/吹き替えとバリエーションが大杉。
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簡単に言うと「ロボットvs怪獣」。
マリアナ海溝かどこかにできた次元の裂け目から怪獣(本編でも「KAIJU」と呼称される)が出てくるようになった世界が舞台で、その怪獣をやっつけるために世界各国の叡智が結集された巨大ロボ「イェーガー(=ドイツ語で狩人の意味らしい)」が作られ、両者が激突するというのが大まかなお話。
監督のギレルモ・デル・トロはメキシコ人の方なんだそうだが、どうやら幼少期に「鉄人28号」やらが彼の国で放送されていたようで、相当なアニオタ・特撮ヲタらしい。来日した際にはお台場のガンダムを「参拝
」したという逸話があるほど。
その彼の偏愛ぶりがロボットや怪獣の造形・設定に炸裂しまくっている。
例えば主人公が登場するイェーガー「ジプシー・デンジャー」はどう見ても鉄人28号系のデザインへのオマージュだろう。
搭乗者2名が神経接続して同調(シンクロ)して戦うとかいう設定は、エヴァやらGガンダムを彷彿とさせる。搭乗者が戦うために装着するスーツも、どことなくプラグスーツっぽい。おまけに吹き替え版ではヒロインの声優が林原めぐみらしいしwww
怪獣の造形はウルトラマンとかに出てくるような古き良き怪獣と言うよりは、ちょっとエイリアンテイストが入り過ぎかなというところ。
とまあ、メカや怪獣なんかには萌える作品なんだが、如何せんストーリーが超チープ。そもそもこの手の作品にストーリーを期待するほうが可笑しいのかもしれないけど、さすがに苦笑を禁じ得ないレベル。
それと、これだけ日本へのリスペクトのある監督の割に、日本人の描き方、東洋の描き方がやっぱりオカシイ。西洋ではこういうイメージなんだろうから仕方ないのかもしれないけど、結局リスペクトしてるフリなのかなあって穿った見方をしてしまう自分がいる。
もう一つ苦言を呈するとすれば、戦闘シーンがほとんど夜間や荒天で、何をしているのかがよくわからない部分が多い。どうやら予算の都合で、ロボや怪獣のディテールを削るための施策らしいけど、逆に言えばここしか見どころのない作品(失礼!)なのに、そのディテールがよくわからないっていうのは少々・・・。
ツッコミどころは満載で、かなり荒削りな作品。
正直、万人が楽しめるかというとかなり疑問が残る。というか、ロボや怪獣に興味が無くて、マトモに映画を批評する感覚のある方が見たら「何この駄作は?」ってなると思う。
その程度の期待感で観に行ってください。
リボルテックあたりでロボのおもちゃがでたら欲しいけどwww
あとXBOX360でゲーム版が出てるみたいだけど、どっちかというとコッチ向きな作品な気もするねえ。本編に出てくる米国、中国、ロシアなんかの国以外の機体(日本製とか!)出てくると萌えるよねえ。っていうか萌えざるを得ないよねえ!