外野は何とでも言える

帰宅23時半。練習できず。
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震災報道について一言。
職場では神戸新聞と朝日新聞を取っており、どちらの記事だか忘れたが、非常にむかっぱらが立ったことを少々。
福島第一原発の事故というのは、到底予見できうるレベルの災害ではなく、やむを得ない部分があるのは間違いない。当然回避できていればそれにこしたことのない規模の2次災害であることも事実ではあるが、起きてしまったものはしょうがない。現在進行形で問題が解消するどころかますます発展していってしまっている現状、行うべきことは反省ではなく善後策を検討し、実行していくことだ。
東京電力、特に末端の最前線で働いている職員は、まさに一命を賭して職務に当たってくれていると思う。ポンプの燃料切れなど不手際があったのも事実ではあるが、経験したことのない作業を、当然マニュアルもない状態で、しかもおそらく十分な休息時間も与えられず、極限の身体・精神状態で、完璧に遂行できる人間・組織がどれほどいるだろうか?軍隊のように特殊訓練を施されている団体ならいざ知らず、いくら原発の職員だからといっても有事の際の訓練ばかり行っているわけではあるまい。彼ら現場の人間の努力によってなんとか事態が収束に向かってくれることを祈り、陰ながら応援するというのが、今直接的に力添えをできない我々一般市民の行うべきことだろう。
ところがだ、昨日の新聞に載っていた東電バッシング記事。曰く「以前から緊急電源のバックアップ体制には疑問を投げ掛けてきた」だの、「この非常事態にポンプの燃料切れのような凡ミスを行うなんて何事だ!」だの言いたい放題。しかもそれが京都大学のお偉い先生だったりするから手が付けられない。
前述の通り、今行うべきことは善後策を練ることであって反省することではない。ましてや現場の人間をバッシングすることは百害あって一利なしの愚行以外の何ものでもない。現場の人々にこうした愚昧な誹謗中傷が届いていないことを願うばかりであるが、万が一こんな記事を目にしたとき、彼らの志気が如何に低下するか想像できないのだろうか?
新聞に限らないが、「原子力の専門家」的な態でテレビに出演していたりするコメンテーターの諸先生方への提言。どうか国民の不安を煽る暇があったら、事故の規模を少しでも小さく収める代替案などを考えてください。専門家なんでしょ?少なくとも東電バッシングするぐらいなら自分が現場で命張ってください。
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翻って自分の身の回りでも、医療事故も同じ。医療事故は「起きてはいけないもの」ではあるが人間が行うものであるかぎり「起きてしまうもの」でもあるのだ。
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誰かに責任をなすりつけようというような偏狭な価値観は捨てようよ。日本国民全体としてこの国難を乗り越えていくときでしょ。ホント。
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同日付の朝日新聞夕刊の社説、素粒子では上記と同様な意見が掲載されていた。二枚舌ってこのことでしょうか?