誤算

我が11速化計画の肝とも言えるのが,ローラー用マシンも同時に11速化するということ。そのためには10速エルゴパワーを11速化する必要がある。
09年モデルで11速が初めて世に出回った当初は,500円ほどのパーツを2つ付け替えれば10速→11速へとグレードアップすることが出来た。具体的には11速のレバーラチェットとインデックス用のプレートだけ。しかし,あまりに安価に11速化できてしまうことにカンパが気付いたのか,調べてみたところ現在はこの部品だけの販売は行っておらず,ブレーキレバーを除いた右シフターの大部分ごと交換しなければならなくなっている。誤算だ・・・。
右側シフターだけを交換するのと,海外通販でアテナのエルゴパワー丸ごと交換するのとではほとんど値段が変わらないので,せっかくだからアテナのエルゴパワーを買っちゃうことにした。2011モデルからはultra-shiftではなくなりPower-shiftだかなんだかいうショボイ機構になってしまうので,2010年モデルの在庫が残っている今がラストチャンス。
ちなみに,2010年モデルまでのシフターの内部構造というのがレコードからアテナまで共用で全く差異がない。アテナと,コーラス・レコードではレバーがカーボンかどうかの違いがあるから価格差は正当化されるだろうが,ぶっちゃけコーラスとレコードには差は全くない。レバーに記された「Record」の文字が欲しければ追加料金を取られるという寸法。
またさらに言えば,2011年モデルの雑誌記事を読むと,エルゴパワーにも手が加えられているというような旨の記載があったように思うのだが,パーツリストを見る限り,2010年モデルと2011年モデルとでは内部構造に差はない。あくまで推測だが,11速化された初期のロットのエルゴパワーと現在流通しているモデルとでは,パーツの名前は同じでもマイナーチェンジされブラッシュアップされているものと思われる。それが体感的な差として現れるのだろうか。
2011年モデルの最大の鬼門はチェーンリングではなかろうか。刃先形状を変えて,変速ポイントの見直しも行われ,フロントディレーラーの刷新と併せてフロント変速は見違えるように改善しているそうだが,チェーンリングが従来のものとは全く互換性のないものになってしまった。当然,サードパーティー製のチェーンリングも使えない。僕のように50-36Tを実現しようと思っても2011年モデルではかなわぬ夢。変速性能には多少目を瞑ってでも2010年以前のクランク・チェーンリングを手にしておくのも必要かもしれない。