「Time Effective Cycling Training」雑感

当直あけ。ぐっすり眠れた。かなりいまさら感はあるが、映画化されるとのことで「ミレニアム」の文庫版を読んでいるのだが(まだ1の上巻の途中)、これめちゃくちゃオモロイやん!一気読みしたい。
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ずっと前にちらっと触れていた「Time Effective Cycling Training」というeBookを結局購入して、サラッと流し読みしたので雑感など。
他のパワートレーニング系の本は、主にFTP(≒OBLA)を上昇させることに主眼を置いているが、この著者はVO2maxを上昇させるべきだと主張している。FTPはあくまでVO2maxが規定因子となる数値であるとの理屈から、こちらこそ優先して向上を図るべきだというロジック。
その方法論として「VO2max boost program」という14日間で完結するトレーニングプログラムを紹介している。具体的には主にVO2max30秒+レスト30秒のインターバルを中心とし、そこから派生したインターバルを組み込んだプログラムで、だいたい一日1時間ほどで練習が終わる。確かに非常に練習時間が短くて済む。
このプログラムに加えて、もう少し長期的なトレーニングプランも紹介されている。
とまあ概略はこんな感じなんだが、この本の根幹に関わるツッコミどころがいくつかあったりする。

    1. 今まで読んだトレーニング本ではVO2maxって思春期以降はほとんど向上しないっていうのが当たり前のように書いてあったが、この本で提唱している理論は真逆。他の本の主張が正しいなら、このプログラムを続けても早晩限界が訪れることになる。
    2. この本ではVO2 max programを推奨すると同時に、LSD的な練習は時間効率が悪いので勧めていないし(時間がいっぱいある人なら効果は間違いないとも書いているが)、リカバリーライドは時間の無駄だと書いている。にも関わらず、後半の章で紹介されている16週間の長期プログラムにはリカバリーライドやら低強度練が組み込まれている。VO2 max programが本当に有効ならば、この2週間のプログラムを永遠にリピートすればいいのでは?
    3. 上記の16週間プログラムは、最初の数週間こそ練習時間は短めだが、多い時は週に15-20時間練習しろと書いてある。そんなに練習できればアマチュアレベルでは十分すぎる練習量だと思うのだが・・・。全然「Time effective」とは言えない。

こんな感じで自分的にはうさんくささ全開で信用できない。確かにレース期にVO2 max programをやってみるのはよいかとも思うが、その程度の本である。
総評としてはお金の無駄遣いだったかな〜。この本、興味ある人いる?
※斜め読みしただけだから細かいニュアンスを誤解している可能性はある